宜野湾・嘉数で不審火相次ぐ 21年から9件、集中する場所は 火の気のない場所に焼け跡


社会
宜野湾・嘉数で不審火相次ぐ 21年から9件、集中する場所は 火の気のない場所に焼け跡 不審火による遊歩道沿いの焼け跡=10日、宜野湾市の嘉数高台公園
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 宜野湾市嘉数で不審火の発生が続いている。9日午後7時過ぎに同市の嘉数高台公園で遊歩道沿いの2カ所で不審火が発見され、消防が出動した。同公園では翌10日にも不審火が確認された。宜野湾市消防本部と宜野湾署が火災原因などを詳しく調べている。

 同市消防本部によると、嘉数地域での不審火は2021年11月から発生し、今月10日までに9件が確認された。発生場所は嘉数高台公園と比屋良川公園に集中していて、22年12月ごろにも連続で発生した。今年5月には、嘉数高台公園で堆積した草木などが数平方メートルにわたって焼損する火災が発生した。

 焼け跡からたばこなどが見つかったところもあるが、多くは火の気のない場所の草木が燃えているという。いずれも火が拡大することなく、すぐに消火されたか、消えた状態で発見された。宜野湾市消防本部は自治会などと情報を共有し、地域住民に注意を呼び掛けている。

 9日の不審火を通報した女性は、公園内で犬の散歩をしていたところ、公園の北西側の遊歩道2カ所で枯れ葉などが燃えているのを発見した。119番通報をし、近くにいた通行人や住民と協力して消火した。周囲に不審な人は見当たらなかったという。女性は「子どもだけで散歩することもある。不審者に出くわすのではと安心できない」と不安を口にした。

 宜野湾署と宜野湾市消防本部は不審火について慎重に調べるとともに、周辺地域一帯でパトロールを強化して警戒を続けている。