映画「幸せのサンドウィッチ」が最優秀脚本賞 ロス日本映画祭 「世界中の人にやんばるを知ってもらいたい」


映画「幸せのサンドウィッチ」が最優秀脚本賞 ロス日本映画祭 「世界中の人にやんばるを知ってもらいたい」 映画「HAPPY SANDWICH」の(左から)エグゼクティブプロデューサーの大朝將嗣さん、プロデューサーの大朝まりあさん=20日、東村
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 【北部】やんばる地域を舞台とした、映画「HAPPY SANDWICH~幸せのサンドウィッチ」(岸本司監督)が1~13日に開かれた、ロサンゼルス日本映画祭で「ベストスクリーンプレイアワード(最優秀脚本賞)」を獲得した。同作品は10月12~29日の日程で開かれるハワイ国際映画祭で正式上映されることも決定し、世界的に脚光を浴びている。

 作品は県出身の満名匠吾さんが主役を務め、実際にやんばる地域に住む人物が出演するドキュメンタリータッチの映画。「神さまにささげるサンドウィッチ」を追い求めるストーリー展開で、食の大切さや地域の人々の人柄を描いた。

 エグゼクティブプロデューサーの大朝將嗣(おおともまさし)さんは「出演する人物の人生や生きざまを100%に近い形で、出そうと思って描いてきた県産シネマだ。チームで獲得した賞であり、純粋にうれしい」と語った。プロデューサー兼カメラマンの大朝まりあさんは「映像から外れた場所でも、出演者はそのままの人柄だった。思いが(賞として)形になった」と話した。

 ハワイ国際映画祭では、宮崎駿、北野武、是枝裕和監督などの作品とともに上映される。岸本監督、主人公の満名さん、大朝さんらがハワイに渡り、現地の県系人らと交流する予定だという。英語や中国語など8カ国語の字幕を付ける多言語化の作業も進めている。將嗣さんは「地域のものを守る、伝える、つなげることを考えて製作してきた。世界中の人たちに映画を見てもらい、やんばる地域のことを知って、感じてほしい」と話した。

 (池田哲平)