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【識者談話】感覚が古く、ずれている 浦添市長ショート動画問題 喜納育江・琉球大学教授(米文学・ジェンダー研究) 


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

そもそもジョークとして面白くない動画だ。新しいホテルのPRのはずが、何のPRになっているのか。PR動画なら、それにふさわしいものを作るべきだと感じた。
「男だったら」受けるだろうと、オーディエンス(情報の受け手)に男性しか想定していない内容だ。あの動画を面白いと思う感覚自体が古く、非常にずれている。
女性とホテルに行っているかのような冒頭の場面、最後の女性スタッフへの声かけは、れっきとしたスタッフとしてホテルを案内する女性を、プロとして扱っていない。ハラスメントに当たると指摘されても仕方がない。
市長は親しみやすさを出したかったのかもしれない。実際に会ったときに親しみやすい方だと感じたが、今回の動画は不必要な言動ばかりでもったいない。市長にジェンダー意識があるならば、あのような品のない台本には乗らず、まずいと指摘すべきだ。リーダーは流されてはいけない。