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平和への思いに賛同の拍手が次々と 「争うよりも愛を」11月の集会へ成功誓う 県民の会


平和への思いに賛同の拍手が次々と 「争うよりも愛を」11月の集会へ成功誓う 県民の会 登壇者の訴えに拍手を送る集会参加者=24日、沖縄市民会館大ホール(大城直也撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 24日に沖縄市で開かれた「沖縄を再び戦場にさせない県民の会」の設立を記念して開かれたキックオフ集会。壇上では、ライブ演奏やスピーチが続き「争うよりも愛を」「戦争を知らない世代を増やそう」など、平和への思いが次々と伝えられた。来場者らは何度も賛同の拍手を送った。60を超える団体や個人らが平和への願い一点で結集した県民の会は、この日を機に11月23日に那覇市の奥武山公園で開かれる大集会の成功に向けて取り組みを進めることを誓った。

 沖縄各地では、自衛隊基地のミサイル配備や、米軍と自衛隊が一体化し、軍事演習が進められている。「軍隊が島にどんどん入ってくるのが怖い」と危機感を募らせ急きょ壇上でマイクをにぎった女性がいた。「与那国島の明るい未来を願うイソバの会」の狩野史江さんは、2007年に米海軍掃海艦2隻が与那国に寄港した時に「台湾有事」が想定されていたとの報道や、町議会による自衛隊誘致決議に触れ「軍拡の話がどんどん進み、止めないといけないと思った。賛成していた人も黙っていられないと思う。これからも声を出していかないといけない」と声を震わせた。

 若い世代に平和運動を引き継ごうとする姿勢も現れた。県民の会若者代表の阿利斎生(ありいつき)さんは「皆さんが大切にしたいものは何ですか」と壇上から問いかけ「家族や親戚、戦場になるということは私自身を失うということ。1人1人が自分の大切なものに置き換えて考えると、この運動に参加する意義はある」と力を込めた。11月23日の県民大集会に向けて若者運営プロジェクトを立ち上げることも表明した。

 金武町から参加した20代女性=教諭=は「平和を求めるときに先輩方のように怒りを前面に押し出すことはできないが、阿利さんの言うように、地元や家族、友人を守るために声を上げることは賛同できた」と述べた。
 (慶田城七瀬)