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石川文洋さんと平和研修 来年3月、大学生らベトナムへ


石川文洋さんと平和研修 来年3月、大学生らベトナムへ 石川文洋さん(中央)と学生、アレン奨学会沖縄のメンバーら=24日、那覇市の沖縄大学
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 報道写真家の石川文洋さんと沖縄大、名桜大の学生5人が2024年3月3~9日の期間、ベトナムで平和研修に臨む。主催のアレン奨学会沖縄が24日、那覇市の沖縄大学アネックス共創館で会見を開き、同会代表の宜野座映子さんらが概要を説明した。石川さんが大学生と共にベトナムに行くのは初めてで、「彼らが現地で直接見たもの、感じたことを、他の人に伝えてくれることに期待したい」と話した。
 参加するのは名桜大の五條彩姫(さき)さん(1年)、作本万季(まき)さん(同)、宮城希望(のぞみ)さん(2年)と、沖縄大の花城香町(こまち)さん(1年)、我如古芹璃(せりあ)さん(3年)。
 同会は元米海兵隊員で平和活動家の故アレン・ネルソンさんの遺志を継ぎ、10年からベトナムの子どもたちに奨学金を送っている。24年3月には節目となる15回目の奨学金支給式があり時期を合わせて研修を実施する。
 石川さんは、アレンさんと同時期に従軍記者としてベトナムにいた。会見で石川さんは「私が元気なうちに、私が見た戦場というものを、若い人に伝えることが義務だと感じている」と、言葉に力を込めた。
 同会の宜野座さんは「沖縄とベトナム、どちらの若者も戦争について『聞いたことがある』という言い方をよくする。時がたつと戦争の悲惨さを忘れがちなので、今後の平和を担う双方の若者同士が本音で語り合うことが大事だ」と、研修の意義を語った。 (嘉数陽)
石川文洋さん(中央)と学生、アレン奨学会沖縄のメンバーら=24日、那覇市の沖縄大学