秋本氏　受託収賄で起訴　東京地検特捜部　コロナ詐取でも

　洋上風力発電事業を巡る汚職事件で東京地検特捜部は２７日、計約７２８６万円の賄賂を受け取ったとして受託収賄罪で衆院議員秋本真利容疑者（４８）＝自民党を離党＝を起訴し、贈賄罪で日本風力開発の塚脇正幸前社長（６４）を在宅起訴した。秋本被告については、新型コロナウイルス対策の持続化給付金２００万円をだまし取ったとして、詐欺罪でも起訴した。持続化給付金詐取での国会議員の立件は初めてとみられる。
　秋本被告の逮捕容疑は約６１００万円の賄賂を受領したとの内容だったが、現金５００万円など１千万円余りを積み増した。秋本被告は受託収賄と詐欺の罪をいずれも否認。塚脇被告は贈賄の罪を認めている。秋本被告の弁護人は同日、東京地裁に保釈を請求した。
　起訴状などによると、秋本被告は２０１９年２月～２２年２月ごろ、塚脇被告から数回、国会質問などを請託され、１９年３月ごろに現金３千万円を無利息無担保で借り受けたとしている。日本中央競馬会（ＪＲＡ）の馬主登録に必要だったとされ、特捜部は「金融の利益」に当たると判断した。
　また２０年４月～２３年６月ごろ、２人が設立した競走馬組合などに絡み、約４２８６万円を受領したとされる。
秋本真利被告