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宮崎氏らが代表の自民3支部、収支報告書の不記載 寄付など計353万円 「事務的な漏れ」と説明


宮崎氏らが代表の自民3支部、収支報告書の不記載 寄付など計353万円 「事務的な漏れ」と説明
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 今月の内閣改造で新任された伊藤信太郎環境相と宮崎政久厚生労働副大臣、穂坂泰外務政務官が代表を務める三つの自民党支部が、2021年に党本部から受けた寄付や交付金計353万円を政治資金収支報告書に記載していなかったことが29日、分かった。不記載は政治資金規正法に抵触する可能性があり、罰則は5年以下の禁錮または100万円以下の罰金。3氏の事務所はいずれも取材に不記載を認め、訂正するとした。

 宮崎氏の政党支部は党本部以外に、6政治団体から受けた寄付計35万円も記載していなかった。

 21年分の自民党本部や支部間の交付金を巡っては、高市早苗経済安全保障担当相の党支部が計150万円、岸田文雄首相の党支部が10万円を収支報告書に記載していなかったことが明らかになっている。

 税制上の優遇措置のある政治団体で、収入管理がおろそかにされている実態が浮き彫りになった。

 宮崎氏の「自民党沖縄県第2選挙区支部」は党本部から1月25日に200万円、穂坂氏の「自民党埼玉県第4選挙区支部」は6月8日と10月15日、12月10日に50万円ずつの計150万円、伊藤氏の「自民党宮城県第4選挙区支部」は9月15日に3万3548円の寄付や交付金を受けたが、いずれも収支報告書に記載していなかった。

 宮崎氏の党支部は、沖縄県歯科医師連盟など六つの政治団体から10月6~27日に受けた計35万円も記載していなかった。

 宮崎氏の事務所は「事務的な記載漏れで、チェック体制を強化し再発防止に努める」、伊藤氏の事務所は「政党支部の経費への補助で、振り込みがあったことを忘れていた。同額を支出しており、事務的なミスで収入と支出の両方に計上していなかった」とした。

 穂坂氏の事務所は「事実を確認し修正した」とだけ回答し、理由については明らかにしなかった。

(共同通信)