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【動画あり】「ハーイヤ」かけ声熱く 那覇大綱挽 譲らず時間いっぱい


【動画あり】「ハーイヤ」かけ声熱く 那覇大綱挽 譲らず時間いっぱい 4年ぶりの通常開催となり、東西に分かれ世界一の大綱を引き合った「第53回那覇大綱挽」=8日午後4時49分、那覇市の久茂地交差点(ジャン松元撮影)
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 全長200メートルの世界一の大綱を手に熱い戦いが繰り広げられた那覇大綱挽。4年ぶりの通常開催とあって、会場の国道58号久茂地交差点には、引き手、観客ら総勢27万5千人が詰めかけ、「ハーイヤ」のかけ声が会場いっぱいに広がった。勝負は前半は互いに一歩も譲らず、中盤からはじりじりと東が綱を引き寄せ、制限時間残り1分となったところで、底力を発揮し、勝利をたぐり寄せた。終了後は会場が一体となってカチャーシーを踊り、「那覇に活気が戻った」と喜びを爆発させた。

 大綱挽初参加の我那覇瀬里亜さん(9)=糸満市=は祖母(61)=那覇市=と共に東で綱を引いた。額に汗を浮かべ「少し疲れたけど、楽しかった」と勝利の余韻にひたった。新型コロナ流行前以来4年ぶりの参加という祖母も「すごく楽しかった。那覇はやはり元気がないとだめ」と会場の熱気を満喫した様子で話した。

 4年ぶりの大綱挽と語る新川蘭さん(40)は娘の小梅ちゃん(5)と参加し「那覇に活気が戻ってきてうれしい」と笑顔。小梅ちゃんは「綱を引けて楽しかった。来年も来たい」と意欲満々だ。

 南風原町から参加した山﨑亨さん(69)は「みんなで力を合わせるという綱引きならではの動きがいい。迫力に圧倒された」と興奮気味に語る。「縁起物といわれる縄もしっかりゲットできてよかった」と右手をかざし喜んだ。

 綱挽に先立ち、空手家による演武やくす玉開きなどもあった。国際通りでは旗頭行列があり、観客は大綱挽を盛り上げる勇壮な美ら旗に拍手を送った。

(吉田健一、小波津智也)