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【記者解説】現炉老朽化、まったなし 推薦地の積極的な情報開示を 南部広域の新焼却炉


【記者解説】現炉老朽化、まったなし 推薦地の積極的な情報開示を 南部広域の新焼却炉 6市町の首長による理事会=16日、八重瀬町東風平の南部広域行政組合
この記事を書いた人 Avatar photo 上江洲 仁美

 糸満、豊見城、南城、八重瀬、与那原、西原の6市町のごみ焼却炉候補地について16日、西原町内から1カ所の推薦があった。今後、南部広域行政組合は2037年の供用開始を目指し、地権者との合意形成と土地の調査の実施、住民説明会を開き建設候補地を内定する。 

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 新炉建設の背景には6市町のごみ焼却を担う、二つの焼却施設の老朽化がある。焼却炉の耐用年数は通常30年とされる中、東部環境美化センター(与那原町)は使用期間が今年で38年を経過、糸豊環境美化センター(糸満市)は25年となる。修繕しながら稼働しており、14年後の新炉完成まで待ったなしの状況だ。


 組合は「まだ受け入れ地域の住民に話はいっていない。大事に事業を進めていきたい」として、建設推薦地は公表せず、今後も公にしない考えを示した。詳細が示されないままだと、地域住民は内容を精査、判断できない。最終的な判断は住民に委ねられることから、積極的な情報開示が今後は必要となってくる。 

(上江洲仁美)