「尚学学園」元理事長の賠償請求を棄却 ハラスメントや自死めぐる情報発信に関し 那覇地裁 沖縄


「尚学学園」元理事長の賠償請求を棄却 ハラスメントや自死めぐる情報発信に関し 那覇地裁 沖縄 那覇簡裁(資料写真)
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 沖縄尚学高校・付属中学校を運営する学校法人「尚学学園」の元副理事長=当時(62)=の2020年7月の自死を巡り、元副理事長の長男(29)による情報発信で名誉を毀損(きそん)されたとして、元副理事長の父にあたる元理事長(93)らが長男に損害賠償などを求めた訴訟の判決で、那覇地裁(福渡裕貴裁判長)は24日、請求を棄却した。長男の言動に不法行為を認めなかった。

 福渡裁判長は判決理由で、元理事長らが元副理事長にハラスメントを繰り返した結果、うつになって自死したことを長男が信じることに、「相当な理由があったと認められる」などと判示。長男が親戚に伝えたLINEの内容や文章投稿サイトなどで情報発信したことの不法行為を認定しなかった。判決を受け、長男は取材に「スラップ訴訟と感じていたが、真実性や真実相当性がおおむね認められ納得している」と述べた。原告側代理人の天方徹弁護士は「内容を精査して対応を検討する」とした。