命みつめる場に 県出身アーティスト、芸術の秋に感性刺激 BANKIYOさん展覧会 なはーと 沖縄


命みつめる場に 県出身アーティスト、芸術の秋に感性刺激 BANKIYOさん展覧会 なはーと 沖縄 角材を組んで亀甲墓やガマのような空間をつくりだした作品「ガマヌバカ」
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 文化の日の3日、那覇市内では国内外で活躍する県出身アーティストの展覧会が開催されている。芸術の秋。沖縄の歴史や現状をさまざまな表現で発信する作品は、見る人の感性や思いを刺激する。

BANKIYOさん

 那覇市出身の現代美術家BANKIYO(バンキヨ)さん(39)の展覧会「some sign(サム・サイン)」が、那覇市の那覇文化芸術劇場なはーとで開催されている。沖縄の歴史や民俗を背景にした三つのインスタレーション(空間芸術作品)を通して、祖先に思いをはせ、今をどのように生き、未来につなげていくかという思いを共有する空間をつくり出している。19日まで。

 BANKIYOさんは英国のロンドンセントラルマーチンズ大学でアートを学んだ。華道家としても活動する。
 展示作品のうち「ガマヌバカ」は、5千個以上、計8トンほどの角材を組み立ててガマ(洞窟)や亀甲墓のような空間を生み出した。昔と今、祖先と自分がつながり、命を見詰める場にしたいという。

 「作品を作る上で自然や何らかのサインをキャッチできるようアンテナを張っている。作品にも僕なりのサインを入れている」と話した。
 18日午後5時から美術家・照屋勇賢さんとのクロストークがある。参加無料、要申し込み。問い合わせはなはーと、電話098(861)7810。 (伊佐尚記)