生活保護費の減額処分の取り消しを求めた訴訟は、原告の訴えを退ける判決が出た。判決が言い渡された途端、傍聴席から一斉に「え?」「は?」という疑問の声や、ため息が漏れた。那覇地裁向かいの城岳公園では原告側の関係者らが悔しさをにじませながら「不当判決」「司法の責任を放棄」と書かれた紙を掲げた。
かつて生活保護を受給していた原告の50代男性は「公園で『不当判決』の文字を見てびっくりした。目の前が真っ暗になった」と、衝撃を受けた様子だった。80代女性は最近の物価高を踏まえ「生活が厳しく、裁判が希望だっただけに失望した」と話した。
判決後の集会で、沖縄憲法25条を守るネットワークの高田清恵会長は「憲法の生存権に真っ向から反する判決だ」と批判した。
(渡真利優人)
生活保護訴訟
生活保護訴訟、原告敗訴 厚労相引き下げ「合理性ある」
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