ひとり親家庭に「食品受け取り施設」、豊見城に開設  セカンドハーベスト沖縄 


ひとり親家庭に「食品受け取り施設」、豊見城に開設  セカンドハーベスト沖縄  フードパントリーの食品を手にする横手仁美さん(左)と奥平智子さん=16日、豊見城市翁長
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 約16年にわたり県内でフードバンク事業を展開するフードバンクセカンドハーベスト沖縄(奥平智子代表理事)は、東京のセカンドハーベスト・ジャパン(東京)と協働で、豊見城市翁長にフードパントリーを開設した。開設式典が16日にあり、奥平代表理事は「パントリーができたことで、直接食品を必要な人に手渡すことができる。この取り組みが広がってほしい」と期待した。

 フードパントリーは、食品支援が必要な時に誰でも食品を受け取れる場所。利用者は、豊見城市在住で市ひとり親福祉会の会員が対象。指定された日時にパントリー内の必要な食品を買い物かごに入れて無料で受け取る。

 これまでセカンドハーベスト沖縄は、役所など連携する公的機関の窓口を通し食品を届けていたが、パントリー設置で利用者が直接受け取れる。常設は同団体として初めて。

 2002年に日本初のフードバンクとして始まったセカンドハーベスト・ジャパンの横手仁美CEOは「沖縄は食品のニーズが高いと判断してパントリーを開設した」と話し、関東圏に約200カ所あるパントリーでのノウハウを共有し食品を提供する。

 3人の子育てをする女性(23)は「とても助かっている。若い人にももっと知ってほしい」と話し、かごいっぱいに食品を持ち帰った。
 新型コロナの影響で企業のフードロスが減る一方で、利用者のニーズは物価高もあり高まっているという。
 問い合わせや詳細についてはウェブで「セカンドハーベスト沖縄」と検索し、問い合わせフォームから。
   (知花亜美)