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佐川氏の賠償棄却 大阪高裁 森友問題で遺族請求


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 森友学園に関する財務省の決裁文書改ざんを苦に自殺した近畿財務局の元職員赤木俊夫さん=当時(54)=の妻雅子さん(52)が、佐川宣寿元国税庁長官に1650万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が19日、大阪高裁であった。黒野功久裁判長は請求を退けた一審判決を支持し、雅子さんの控訴を棄却した。国家賠償法や最高裁判例に基づき、公務員である佐川氏個人の賠償責任を否定した。雅子さん側は上告する方針。
 赤木さんは2018年3月、改ざんを強いられたとする手記を残し、自ら命を絶った。雅子さんは20年3月、国と佐川氏を提訴。国は21年12月に賠償責任を認め、約1億円の請求を受け入れる「認諾」をして裁判が終結した。