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「自民区議に初めて配布」 20万円、柿沢議員秘書供述


「自民区議に初めて配布」 20万円、柿沢議員秘書供述 衆院議員柿沢未途容疑者の逮捕容疑(顔写真入り)
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 4月の東京都江東区長選を巡る公選法違反事件で、衆院議員の柿沢未途容疑者(52)=東京15区、自民党を離党=の一部の秘書が逮捕前、東京地検特捜部の任意の事情聴取に対し、買収容疑に含まれている自民系区議らへの20万円の配布について「今回が初めてだった」と供述したとみられることが29日、関係者への取材で分かった。
 特捜部は柿沢容疑者が主導し、保守分裂の争いになった区長選で木村弥生前区長(58)を当選させるため、これまで関係が希薄だった自民系区議らに買収目的で資金を提供したとみて調べている。
 柿沢容疑者は江東区が地盤。複数の党を渡り歩き、2021年衆院選は無所属で5回目の当選を果たし、自民党に追加公認された。逮捕前、現金は区長選と同日程だった区議選の陣中見舞いで、買収の意図はないとの認識を示していた。
 ある区議は取材に対し「柿沢議員の秘書に、議員からの陣中見舞いを預かっていると言われたが、過去の区議選で支援されたことはなく、違和感を覚えた」と話した。
 関係者によると、柿沢容疑者は今年2月、政策担当秘書の伊藤正樹容疑者(51)、公設第1秘書の柚留木成人容疑者(64)、いずれも私設秘書の後藤周容疑者(38)と森川直樹容疑者(34)らが参加した事務所での会議で、自民系区議らに一律20万円を配布するよう指示した。