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県内刑法犯、1.3倍に 盗難や飲酒がらみの摘発も


県内刑法犯、1.3倍に 盗難や飲酒がらみの摘発も
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 県内の刑法犯の認知件数が11月末時点で前年同期比2194件増の8332件と、1・35倍に増えていることが県警のまとめで分かった。バイク・自転車の盗難や車上狙いの急増に加え、少年らによる連続強盗傷害事件など街頭での犯罪が目立つ。暴行や傷害などの摘発者数の約半数は飲酒がらみで、県警は街頭での防犯意識の高揚や適正飲酒の徹底を呼び掛けている。
 刑法犯認知件数のうち、窃盗犯は最多の5507件(前年同期比1667件増)で前年に比べ1・43倍になった。このうちバイク盗難は302件(同170件増)、自転車盗難は1331件(同616件増)、車上狙いは480件(同203件増)と軒並み増えている。県警は自転車・バイクの「ツーロック」や車の鍵掛けを徹底するよう注意喚起している。
 那覇市や本島中部では今年、路上での強盗やひったくり事件も相次いだ。6~8月に那覇市内の路上で連続的に起こった強盗傷害事件では17~18歳(当時)の計7人の少年が逮捕された。
 那覇市のゆいレールおもろまち駅の連絡通路(5月)や、市泊の路上(5月と11月)などでも金品などを狙った強盗傷害・致傷事件があった。12月中旬には沖縄市やうるま市の路上で、女性の荷物を狙うひったくり(未遂含む)事件が3日連続で発生した。
 刑法犯認知件数の増加に比例し、飲酒した状態での暴行や傷害などの摘発者数も増えている。11月末時点の暴行・傷害の摘発者数は計710人と、昨年1年間の641人を既に上回った。このうち飲酒状態での犯行は355人で全体の約半数を占める。県警は歓楽街での警戒や店舗立ち入りを実施するとともに、適正飲酒を心がけるよう呼び掛けている。 (西田悠)