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未来のため声上げ続ける 宜野湾ちゅら水会代表 町田直美さん


未来のため声上げ続ける 宜野湾ちゅら水会代表 町田直美さん 沖縄の米軍基地による環境汚染を報告した宜野湾ちゅら水会代表の町田直美さん=12月26日、宜野湾市
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 7月にスイス・ジュネーブで開かれた国連の先住民族の権利に関する専門家機構(EMRIP)の会合に出席し、声明文を読み上げた。わずか2分の発表時間で、米軍基地から派生する沖縄の環境問題を国際社会に伝えようと必死だった。
 米軍普天間飛行場から泡消火剤が流出したことや、基地に隣接する宜野湾市内の小学校の運動場の土壌から有害な有機フッ素化合物(PFAS)が検出されたことを報告した。会の調査では、米国の基準値の27倍と大幅に超過していた。
 軍事化の下で沖縄の子どもたちの安全と教育の権利が脅かされているのに、日米政府は対策を取らない。国連先住民の権利宣言には環境に対する権利も明記しており、これをもっと活用すれば、全国の環境問題の解決につながると感じた。多くの人が知る必要がある。
 国連報告や国や県、市への要請に明け暮れたが、現状は変わっていない。子どもたちの未来のために、現状が変わるまで声を上げ続ける。それが大人の責任だと思う。