救出９０代女性に「頑張った」

　石川県の能登半島地震で６日夜、同県珠洲（すず）市正院町の倒壊した住宅から９０代女性が救出された。最大震度７を観測した地震発生から約１２４時間が経過していた。県警や救出活動に当たった警視庁によると、現場では脈拍が確認され、はっきりと受け答えができる状態だった。搬送先の珠洲市総合病院は、女性は治療中で容体は快方に向かっていると明らかにした。
　住宅は２階建てで、珠洲市役所の東に位置。日が沈み、投光器の光を頼りに慎重な作業が続く。活動には福岡県警も参加。「足元に気を付けろ」。断続的に降る雨がいつしか大粒に変わった午後８時２０分ごろ、１階部分から女性が運び出された。だが現場はブルーシートで覆われていたため、女性の様子や表情はうかがえなかった。
　「頑張った、頑張った」。救急車に乗せられる女性に、捜索に関わった関係者から次々と声がかけられた。取材に応じた女性の家族は、助け出されたことに「ありがたいです。本当にそれだけです」と話した。