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中村メイコさん死去 89歳、テレビ草分け


中村メイコさん死去 89歳、テレビ草分け インタビューに答える中村メイコさん=2018年月
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 明るいキャラクターでラジオやテレビの草創期から活躍した俳優の中村メイコ(なかむら・めいこ、本名神津五月=こうづ・さつき)さんが昨年12月31日午後10時45分、肺塞栓(そくせん)症のため東京都の病院で死去した。89歳。東京都出身。葬儀・告別式は近親者で行った。後日お別れの会を開く予定。
 父は作家の中村正常さん。1937年、2歳のときに横山隆一さんの漫画の映画化作品で男の子「フクちゃん」を演じてデビューした。ラジオドラマ「ほがらか日記」で人気を集め、天才子役として注目された。疎開先の関西で演劇活動をした後、東京のNHKに戻り、ラジオ「ジロリンタン物語」「お姉さんといっしょ」で多彩な声を披露。「七色の声」と称された。
 作曲家の夫、神津善行さんとのおしどり夫婦ぶりでも知られ、エッセイストの長女カンナさん、俳優の次女はづきさんらを育てた経験から教育に関する発言も多かった。障害者支援団体「あゆみの箱」会長も務めた。
 83年にNHK放送文化賞。「ママ横をむいてて」「夫とふたりきり!」など著書多数。