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池田議員、裏金管理か パー券収支、電子ファイルに


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 自民党安倍派(清和政策研究会)の政治資金パーティーを巡る事件で、政治資金規正法違反(虚偽記入)の疑いで逮捕された衆院議員池田佳隆容疑者(57)=比例東海、自民除名=の事務所が、専用の電子ファイルでパーティー券の売り上げを管理していたことが9日、関係者への取材で分かった。池田容疑者が各秘書から事務所の資金について個別に報告を受け、集約していたことも判明。東京地検特捜部は池田容疑者が還流分の裏金を自ら把握していたとみて調べる。
 関係者によると、池田容疑者の事務所では、エクセルのファイルでパーティー券の売り上げを年ごとに管理し、東京と地元名古屋の事務所で編集が可能だった。パーティー券の販売ノルマを超えた還流分を派閥から受け取る日が事務所内で共有され、秘書らは「裏金」として認識。還流分は地元事務所で管理していたという。池田容疑者と共に同法違反容疑で逮捕された政策秘書柿沼和宏容疑者(45)は、資金管理団体「池田黎明(れいめい)会」の会計責任者を務めていた。
 関係者は、池田容疑者が事務所の金に関し、それぞれの秘書から情報を吸い上げていたとして「金の流れの全体を把握していたのは池田容疑者や柿沼容疑者らごく一部に限られるのではないか」と話した。
 両容疑者の逮捕容疑は共謀し、2018~22年、派閥から計4826万円の還流を受けたにもかかわらず、その分を除いた虚偽の収入を池田黎明会の各年の収支報告書に記入した疑い。
 池田容疑者は昨年12月に関係先の家宅捜索を受ける前、証拠に関連するデータを廃棄するよう指示した疑いがある。