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意見「ありません」 青葉被告 極刑にうなずくしぐさ


意見「ありません」 青葉被告 極刑にうなずくしぐさ 判決公判に臨んだ青葉真司被告(イラスト・松川久美)
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 死刑を言い渡された青葉真司被告(45)は極刑宣告を身動きせず聞き、増田啓祐裁判長から判決内容を念押しされると、大きくうなずくようなしぐさを見せた。判決公判の開始直後には最後に意見を聞く場が改めて設けられたが「ありません」とだけ淡々と述べた。
 ジャージー姿の被告は、刑務官に車いすを押されて入廷。被告自身も事件で大やけどを負い、生死の境をさまよった末に懸命の治療で一命を取り留めた。顔や首は赤く焼けただれ、手の指は曲がったままだった。
 法廷内の全員が立ち上がって裁判官らに一礼すると、座ったまま頭を下げた。裁判長が判決文の読み上げを始めても、動揺する様子は見せなかった。
 「今から主文を宣告します。よろしいですか」。裁判長からそう問いかけられ、うなずくように丸刈りの頭を前に動かした。裁判長が主文を2回繰り返すと、大きくうなずくしぐさを見せた。
 言い渡し直後、傍聴席ではハンカチで何度も涙を拭う女性も。被告は傍聴席に目を向けることもなく、うつむいたまま無言で法廷を後にした。