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社員数回復 続編放送も 京アニ、再建進む


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 「涼宮ハルヒの憂鬱(ゆううつ)」などのヒット作を世に送り出してきた京都アニメーションは、放火殺人事件で優秀なスタッフを多く失った。だが、国内外のファンの後押しを受けながら着実に再建を進め、社員数は事件当時の水準まで回復。人気アニメの続編の放送も今春から予定されている。
 2019年7月の事件では36人が死亡、32人が重軽傷を負った。当時の社員約170人の4割に当たる。青葉真司被告の公判に出廷した八田英明社長は「仕事ができるかどうかという状況になった」と振り返り、売り上げも半分以下に落ち込んだと明かした。
 それでも涙をこらえて作り続けたといい、「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」シリーズなどの映画を相次ぎ公開。社員数は今月1日時点で170人程度に戻った。
 現場となった京都市伏見区の第1スタジオは事件後に取り壊された。八田氏は公判で「亡くなった社員に向けて精いっぱいのことをやりたい。夢を途絶えさせないように作品を作り続けている」と語った。