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アセス、軍港影響触れず 勉強会で問題点指摘 浦添西海岸 きょう、意見書提出期限


アセス、軍港影響触れず 勉強会で問題点指摘 浦添西海岸 きょう、意見書提出期限 緊急オンライン勉強会で浦添市西海岸のアセス方法書について問題点を指摘する鹿谷麻夕さん(写真左)と法一さん=7日夜(オンライン配信画面を撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 慶田城 七瀬

 浦添市西海岸の埋め立てに関する環境影響評価(アセスメント)の方法書について、環境保全の意見をまとめるための緊急勉強会(里浜22主催)が7日夜、オンラインで開かれた。同海岸で生き物の調査研究を続けるしかたに自然案内の鹿谷麻夕さん、法一さんが方法書の問題点を指摘し、意見書をまとめるポイントなどを紹介した。意見の提出期限は9日午後5時が必着となっている。

 カニなど甲殻類が専門の法一さんは、今回のアセス対象範囲が主に浦添西海岸パルコシティ前から西洲に至る海岸沿い部分で「那覇軍港移設による埋め立て部分の環境影響に触れられていない」と指摘。埋め立て部分で港内や航路をつくるための浚渫(しゅんせつ)部分が、海底環境を大きく改変し水の濁りを発生させるとし「工事による一時的な影響を予測するだけでは不十分だ。常時モニタリングをしてほしい」と求めた。

 県アセス条例の手続きは、事業者の浦添市土地開発公社と那覇港管理組合が昨年12月20日から1月26日まで方法書を公表。1月11~13日の3日間、住民説明会を開き計23人が参加した。9日期限の環境保全の意見は、県に送付され、県は60日以内に知事意見を出す。

 浦添市西海岸は、SNSで埋め立て反対のデモが続いているほか、3万人分のオンライン署名が集まった。一方で、方法書の公表に気付かなかった人も多く、勉強会の参加者からは「周知が不十分だ」との声もあった。

 (慶田城七瀬)