琉球新報社は第46回(2023年度)琉球新報活動賞の贈呈式を19日午後6時半から那覇市泉崎の琉球新報ホールで開催する。入場無料、一般参加も受け付ける。祝賀会はない。同賞は「一隅を守り千里を照らす」を基本理念に、社会の一線で活躍する気鋭の個人、団体を顕彰する。今回は社会活動部門でNPO法人こども家庭リソースセンター沖縄(與座初美理事長)、地域振興活動部門で仲宗根朝治氏(FMよみたん社長、読谷村商工会長)、産業活動部門で宮城勝氏(沖坤社長)、文化・芸術活動部門で照屋勇賢氏(芸術家)、出版活動部門で新里堅進氏(漫画家)の1団体4個人に送る。受賞者・団体の功績を紹介する。
細やかな課題に寄り添う
NPO法人こども家庭リソースセンター沖縄は、2007年に設立された。子どもの一時預かりを地域の協力会員が担う沖縄市ファミリーサポートセンター事業を受託し運営するほか、ファミサポ事業で見つけた細やかな課題を解決する自主事業の運営を続けている。
多様な事業を支えるのは、20代から70代まで幅広い年代のサポーターだ。子どもが好きな人や子育てを終えた人などが親身になって家庭に寄り添う。
課題を抱えていても、その状況が当たり前で相談しようと思わない家族もいる。受託事業では支援できない細やかな部分を支えるため、NPO法人を設立した。親と子どもに話を聞く相談室や、お年玉を配るこども正月、ファミサポ事業を利用するための費用を補助するてぃーだチケットなどを企画する。
同法人の與座初美理事長は「ファミサポの取り組みも、はじめは重要性が理解されず応援されないことが多かったが、徐々に支援者が増えた。地域の善意を掘り起こし、多くの人の支えで今の活動につながっている」と振り返った。
(福田修平)
こどもかていりそーすせんたーおきなわ 沖縄市ファミリーサポートセンター事業の活動の幅を広げるため、2007年に設立。同事業の登録者は24年3月8日時点で、おねがい会員(依頼者)2811人、まかせて会員(サポーター)288人。