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共生の笑顔をつなぐ いとまんマラソン 車いすや3世代も


共生の笑顔をつなぐ いとまんマラソン 車いすや3世代も 沿道から声援を送る人たち=17日、糸満市糸満(又吉康秀撮影)
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 「みんなが主役、みんながいちばん」をテーマに17日開催された第4回いとまん平和マラソン。車いす部門がある県内唯一の大会で、健常者と共に、障がいのある人も大勢出場した。参加者たちはそれぞれのペースで走り、ゴールで満面の笑顔を見せた。 (1面に関連)
 車いす利用者の宮城健吾さん(39)=那覇市=は5キロを走り切った。「途中で何度か止まったけど沿道の大きな声援に支えられた」と喜んだ。13キロ完走の新城良得さん(64)はフルマラソンも走るベテランだ。「海がきれいで、橋を走るのが気持ち良かった」と話す。右腕に障がいがあり腕を上げられないが、腕を振るトレーニングを欠かさない。「ゆっくり楽しんで走った」と汗をぬぐった。
 松川和史さん(62)=神奈川県川崎市=は競技用車いす10キロを完走した上、いとこの上原正啓さん(39)=那覇市=と共に車いす5キロも走り、「終わった後の、この爽快感が好き」と笑みをこぼした。
 生まれつき脚が不自由な松川さんが競技用車いすを始めたのは10年前。前回大会で上原さんと共に6キロを完走した。「楽しかったので、今年も5キロに挑んだ。健常者と共に走れる大会はなかなかない。もっと増えてほしい」と願った。
 親子3代で2・5キロを完走した奥本穂花さん(29)=浦添市=は長女の玲衣ちゃん(2)を抱いてゴールした。「マラソン好きな父が元気なうちに、家族で走ろうと参加した。良い記念になった」と親子で和やかに笑い合った。(岩切美穂、岩崎みどり)