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ミサイル「戦争つながる」 勝連分屯地 ゲート前、部隊発足抗議


ミサイル「戦争つながる」 勝連分屯地 ゲート前、部隊発足抗議 勝連分屯地ゲート前で抗議集会を開く市民ら=21日、うるま市の陸上自衛隊勝連分屯地
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 【うるま】うるま市の陸上自衛隊勝連分屯地で地対艦誘導弾(ミサイル)部隊が発足した21日、同分屯地ゲート前では市民ら67人が集まり抗議集会を開いた。「戦争につながるミサイルいらない」と声を上げた。地対艦ミサイル部隊が本島に配備されるのは初めて。 (2面に関連)
 同日、勝連分屯地のゲートには「第七地対艦ミサイル連隊」と書かれた看板が掲げられた。集会でマイクを握った「ミサイル配備から命を守るうるま市民の会」の照屋寛之共同代表は「ミサイルを受け入れてしまえば、今後どのように強化されるか分からない。沖縄は戦争の道具ではない」と語気を強めた。
 「有機フッ素化合物(PFAS)汚染から市民の生命を守る連絡会」の伊波義安共同代表は「ミサイルを配備して沖縄をまず戦わせる。沖縄は日米の防波堤にされてしまう」と危機感を募らせた。
 集会に参加した伊佐笑子さん(77)=宜野湾市=は「敵からミサイルを一発でも撃ち込まれたら何人死ぬか分からない」と標的となる恐怖を語った。仮想敵国を中国とする現状には「今まで沖縄と中国は友好関係にあった。そんなことはしないと思う」と異義を呈した。
 今回の部隊発足で勝連分屯地の定員はこれまでの約90人から約290人に膨らむ見通し。同分屯地には、先行して配備されている宮古島市、石垣市、鹿児島県・奄美大島も合わせた4島の部隊統制を担う「連隊本部」も置く。 (金盛文香)