バス、電気、食品…“値上げラッシュ”に 沖縄県民も「大変」「困った」


バス、電気、食品…“値上げラッシュ”に 沖縄県民も「大変」「困った」 バス停に到着するバスとバスに乗り込む人たち=1日、那覇市泉崎の那覇バスターミナル
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 4月から県内一部路線でバス運賃が上がり、電気料金や食品なども値上げした。一気に押し寄せる値上げに県民は頭を抱える。

 琉球バス、那覇バスの那覇市内線は20円値上がりし260円、市外線は初乗りが30円値上がりし190円となった。車社会の沖縄だが、日常的にバスを利用する県民も多い。ほぼ毎日、那覇市から南風原町の職場にバスで通勤する女性(87)は「高齢者割引で助かってはいるが、値上げは大変だ」と感じている。高齢者の市内フリー定期券を6000円で購入していたが、500円値上がりしたという。

 台湾留学を目指して那覇市の塾に通い始めたという女性(18)は、運転免許を取らずに沖縄市からバスで通う予定だ。「定期券を使っても月3万円はかかりそうで、さらに値上げが重なるので通学方法を考え中だ」と語る。

 バスを待っていた西原町在住の男性(57)は燃料費の高騰や運転手不足の状況に理解を示しつつ、「値上げは致し方ないが、せめて時間通りにバスが来るなどサービスのクオリティーは上げてほしい」と求めた。

 食品は約3000品目が値上がりとなった。那覇市内のスーパーで買い物をしていた女性(71)は「いつも買うオリーブオイルが約2倍、油みそは1.5倍に上がっている感覚で驚いている」と値上げを体感する。弁当を購入した別の客も「弁当は500円で買えていたのに…。食品の値上げは勘弁してほしい」と困った表情だった。

 (中村優希)