沖縄国際映画祭(島ぜんぶでおーきな祭)が今年の16回目の開催で幕を閉じる。映画祭の終了が正式に発表されると、映画文化の発展や地域活性化に果たす役割の大きさを語るほか、残念がる声が聞かれた。
2009年に始まった映画祭は、北谷町や宜野湾市、那覇市など県内各所で多彩なプログラムを展開した。新型コロナ前まで映画祭の一環で実施されていた「クリエイターズ・ファクトリーUー25映像コンペティション」は、次世代を担う映像作家の発掘と支援を目的としていた。
審査員として関わった桜坂劇場の興行部部長の下地久美子さんは「受賞者には映像作家として全国デビューした人もいる。映画祭は新人発掘という、とても重要な部分を担っていた」と意義を語った。
国際通りのレッドカーペットには著名な俳優やタレントたちがずらりと並んだ。那覇市国際通り商店街振興組合連合会の真喜屋稔理事長は、オフシーズンの観光への効果に加えて「地元の人たちがタレントや芸人さんが来るのを楽しみにしていた。特に若い世代が国際通りに足を運んでくれる機会になった」と評価。「残念だが、長く沖縄を応援していただいた。これまで国際通りを盛り上げていただき、感謝している」と話した。
(慶田城七瀬、宮沢之祐)