有料

金武、指針値6.2倍の310ナノグラム


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 金武町は12日、2023年に町内の河川などで実施した、人体に有害とされる有機フッ素化合物(PFAS)の水質調査結果を公表した。全14カ所の調査地点のうち、5カ所で国が定めた暫定指針値(PFOSとPFOAの合算1リットル当たり50ナノグラム)を超える値が検出された。米軍キャンプ・ハンセンに近い町金武の「琉球病院上流」では指針値の6・2倍に当たる310ナノグラムを検出した。
 「琉球病院上流」は2022年の前回調査から180ナノグラム増加した。このほか「琉球病院合流点」で160ナノグラム(前年比65ナノグラム増)、「屋嘉地区の小河川」で90ナノグラム(同57ナノグラム増)と、国の暫定指針値を超えた5地点中3地点で22年の調査から数値が上昇した。
 前回調査から減少したのは2地点で、「琉球病院下流」は1ナノグラム減の99ナノグラム、「処分場上流」は40ナノグラム減の100ナノグラムだった。
 宜野湾ちゅら水会の照屋正史さんは、「大川」が基準値以下の40ナノグラム(同4ナノグラム増)だが、毎年上昇していることを懸念し「今でも飲めるのであれば村の注意喚起が必要ではないか」と語った。 (武井悠)