崖の一部が崩落、車が冠水…大荒れの沖縄、各地で被害 那覇では臨時休校も(4月15日まとめ)


社会
崖の一部が崩落、車が冠水…大荒れの沖縄、各地で被害 那覇では臨時休校も(4月15日まとめ) 雨の影響で壁面が崩れた崖=15日午後1時、那覇市具志
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 沖縄本島地方は15日、前線の影響で大気が不安定な状態となり大荒れの天候となった。

 観測史上最大の雨量を記録した渡名喜村では雨により畑の冠水などがあったものの、村役場によると大きな被害は報告されていない。一方、那覇市具志では、高さ約5メートルの崖の一部が崩落しているのが確認されたほか、南風原町で普通乗用車1台が冠水にはまって立ち往生するなど、道路冠水による被害も相次いだ。

 県警によると、午前5時半ごろに南風原町宮平で「車が故障した。水の中に入った」と運転手の70代女性からの通報があった。車はレッカー移動し、女性にけがはないという。

 糸満市米須の県道7号でも午前8時15分ごろからの冠水で約40分間の交通規制が敷かれた。落雷による信号機滅灯もあったという。

 那覇市立垣花小学校では大雨で臨時休校となったほか、市首里石嶺町の城東小学校と同崎山町の城南小学校は登校時間を10時ごろに遅らせた。垣花小は学校の裏手に崖があり、危険性を考慮したという。既に登校していた児童も下校させるなどの対応を取った。

 大雨により、県と気象台は一時、那覇市、糸満市、豊見城市、国頭村、東村、久米島町の3市1町2村に土砂災害警戒情報を発表した。

 沖縄気象台によると、14日午前0時の降り始めから15日午後4時までの降水量(アメダスによる速報値)は、久米島空港で221・5ミリ、伊是名村内花で195ミリ、那覇市樋川で165ミリ、渡嘉敷島で156・5ミリ、国頭村奥で143ミリを記録。久米島、那覇、渡名喜、南城では1時間に50ミリを超える非常に激しい雨が観測された。  

(吉田健一、外間愛也、清水久乃通信員)