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暴力パワハラ 最多485件 日本スポ協・23年度 小学生42%被害


暴力パワハラ 最多485件 日本スポ協・23年度 小学生42%被害 暴力パワハラ問題の相談件数
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 日本スポーツ協会は17日、スポーツにおける暴力パワハラ問題で、2023年度の窓口への相談件数が統計開始の14年度以降最多の485件に上ったと発表した。過去最多の373件だった22年度の約1・3倍。同協会は、暴力や暴言などの抑止を目指す「NO!スポハラ」活動の展開や相談窓口の認知度向上が件数増加につながったとして分析している。
 内容の割合では暴言の増加傾向が続き、39%と最も多かった。「ばか」「おまえなんかいらない」などの発言に関する相談があった。15年度に38%だった暴力は減っており、10%だった。
 被害者の内訳は小学生が最多の42%で、中学生は12%、高校生は13%だった。不適切行為を受けても声を上げづらい子どもが被害者になるケースが目立った。相談者の内訳は保護者が62%で、本人は18%だった。
 22年7月に開設された子ども向けの相談窓口には23年度は44件の相談が寄せられた。約6割は保護者に相談していない状況で窓口に連絡しており、アクセス方法はウェブ81%、電話19%だった。
 窓口を知ったきっかけもウェブが多く、「暴言 助けてほしい」「コーチのパワハラ訴える方法」などのキーワードで検索していた。
 日本スポ協は「これらの結果を踏まえ、今後も引き続き、不適切行為根絶に向け、さまざまな対策を講じ、取り組んでいく」としている。