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アートでPFAS汚染告発 都美術館、10日まで展示


アートでPFAS汚染告発 都美術館、10日まで展示 東京都美術館で開催中の「現代造形表現作家フォーラム展」で展示されている斎藤英子さんの作品=4日、東京都台東区
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 沖縄や東京・多摩地域をはじめ今や全国各地で明らかとなっている有機フッ素化合物PFASによる水汚染。その問題を告発する現代アート作品が、東京都美術館で開催中の「現代造形表現作家フォーラム展」(10日まで)で展示されている。
 作品は多摩地域在住の美術家斎藤英子さん(65)が制作した「あの時からのこと2024―水道水を飲めますか?―」。
 斎藤さんは、子どもの頃から飲み続けてきた地域の地下水が、毒性のあるPFASに汚染されてきたことを約2年前、テレビのドキュメンタリーで知り「ずっと安全でおいしいと思ってきたのでがくぜんとしました」。
 作品では、被災地など公共空間で危険を知らせるため広く用いられる蛍光ピンク色のマーキングテープを使用。「身近な所に危険が存在することを多くの人に知ってほしい」と話す。多摩地域の汚染原因は、米軍横田基地から漏出した泡消火剤との見方がある。同展は「人間と自然」がテーマで、造形作家や画家ら約20人が能登半島地震や戦争、平和などをモチーフにした作品を出品している。