群馬県が撤去した朝鮮人労働者の追悼碑を、拡張現実(AR)技術で画面上に再現するアプリを、情報科学芸術大学院大学(岐阜県大垣市)の前林明次教授(59)が開発した。「碑がなくなっても、加害の歴史について知るきっかけになってほしい」と意気込む。
碑は太平洋戦争中に徴用された朝鮮人労働者の追悼を目的とし、市民団体が群馬県高崎市の県立公園「群馬の森」に県の許可を得て設置した。県は後に、追悼式の出席者の発言が「政治的行事を行わない」との許可条件に反するとして市民団体に撤去を命じた。団体側が応じず、今年1~2月、行政代執行で撤去した。
アプリ「AR朝鮮人追悼碑」は米アップルのスマートフォンやタブレットに対応。起動し、追悼碑の跡地にカメラをかざすと、CGソフトで作成された碑の画像が画面に浮かび上がる仕組みだ。大きさや距離感も忠実に再現し、裏面に日本語とハングルで書かれた碑文も読むことができる。
有料
撤去の朝鮮人追悼碑再現 AR技術のアプリ開発
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琉球新報朝刊
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