有料

<訃報>仲本とみさん死去 元ひめゆり学徒、聴覚障がい児教育にも尽力 97歳


<訃報>仲本とみさん死去 元ひめゆり学徒、聴覚障がい児教育にも尽力 97歳
この記事を書いた人 Avatar photo 吉田 健一

 長年にわたり県立北城ろう学校(現県立沖縄ろう学校)の教員として、聴覚障がい児教育に尽力した仲本とみ(なかもと・とみ)さんが9日午前5時、老衰のため那覇市内の病院で死去した。97歳。宜野湾市神山出身。告別式は13日午後3時から3時45分、沖縄市松本7の5の3、サンレー中部紫雲閣で、喪主は長男進(すすむ)さん。

 元ひめゆり学徒でもある仲本さんは1943年に沖縄師範学校女子部本科へ入学。沖縄戦で南風原の沖縄陸軍病院に看護要員として動員された。戦後は、小学校教員として教壇に立ち、沖縄戦の継承にも取り組んだ。

 69年から県立北城ろう学校で、風疹の影響で聴覚障がいのある子どもたちが3歳から高校を卒業するまでの15年間指導し、子どもたちの教育に奔走した。

 84年には琉球新報活動賞を受賞。86年には、沖縄市で女性初となる教育委員に就任した。

 (吉田健一)