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相談6日後に母死亡確認 障害ある息子衰弱、名古屋


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 名古屋市名東区の自宅で70代の母親が死亡し、重度障害がある40代の息子が衰弱している状態で発見されたことが23日、市への取材で分かった。息子が通う障害者施設から相談を受け、市が119番したのは6日後で、市の担当者は「対応が適切ではなかった」としている。
 市によると、8日に施設から「連絡が取れない」と相談があり、市職員が母親の携帯電話に連絡したものの、応答がなかった。10日に施設から再度「安否確認をしてほしい」と要請があり、市職員が自宅を訪問。呼び鈴を押しても反応はなかったが、郵便物がたまっていないことなどから、緊急性は低いと判断した。13日にも訪れ「14日正午までに応答がない場合は緊急通報する」との手紙を投函(とうかん)。返事はなく、14日に自宅から異臭がしたため通報した。母親はその場で死亡が確認され、息子は救急搬送された。命に別条はないという。
 親子はドメスティックバイオレンス(DV)などの被害者を保護する支援措置の対象で住所秘匿となっており、施設側は住所を把握していなかった。