有料

国交省、日航を監査 事故後も対策徹底されず


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 羽田空港で日航機同士が接触するなどトラブルが相次いでいることを受け、国土交通省は24日、航空法に基づき、羽田空港内にある日航の事務所に臨時の監査に入った。
 午前10時半過ぎ、国交省航空局の担当者4人が整備場に併設されている日航の事務所に入った。午後には運航本部に立ち入り。国交省によると、関係者への聞き取りなどで安全管理体制を確認し、不十分な点があれば指導する。
 国交省は1月に羽田空港で起きた衝突事故を受けた緊急対策が徹底されずに起きた問題があったことを重視。幹部は「日航では最近問題が続いている。他方、管制については国交省側も当事者であり、現場はいっそう気を付ける必要がある」と述べ、羽田衝突事故を受けた有識者委でヒューマンエラー対策などを議論するとした。
 日航を巡っては昨年11月と今年2月、米空港で滑走路誤進入などがあり、国交省が監査した。4月~今月23日にかけては、米国で機長が飲酒トラブルを起こした他、福岡空港で許可がないまま滑走路手前の停止線を越えたり、羽田空港で日航機同士が接触したりする事案があった。
 国交省は1月に羽田空港で起きた日航機と海上保安庁機の衝突事故を受け、滑走路進入に関する復唱確認の徹底を関係者に指示したが、福岡空港の事案では日航機のパイロットと管制官の双方に不十分な点があったことが判明している。