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令和書籍に懸念表明へ 9・29の会、来月会見


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 令和書籍の中学校歴史教科書が教科書検定で追加合格となったことに関し、9・29県民大会決議を実現させる会は28日、6月前半に記者会見を開き、沖縄戦の実相と異なる内容が広まることへの懸念を表明することを決めた。那覇市古島の教育福祉会館で開いた定例会で、対応策を協議した。
 令和書籍の歴史教科書では、沖縄戦に動員された学徒隊を「志願」、特攻隊員の戦死を「散華」と表記するなど、戦争を美化するような表現が使われている。6月の記者会見では、報道で指摘されている記述上の問題点や、そもそもの教科書検定のあり方などに触れ、同会の考え方を示す。
 一方、令和書籍の教科書は一般にはまだ公開されていないため、6月下旬に始まる教科書展示会で内容を確認する。文部科学省への抗議行動を8月以降に実施する予定。
 定例会では「学徒隊の戦争参加は志願ではなく動員だった。沖縄戦の実態を知らない」などの意見が上がった。 (外間愛也)