有料

コロナ死者累計10万人 今後も流行、医療者警鐘


コロナ死者累計10万人 今後も流行、医療者警鐘 国内の新型コロナウイルス感染症死者数の推移
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 新型コロナウイルス感染症の流行が始まった2020年以降、新型コロナによる累計死者数が10万人を超えたことが、厚生労働省が5日発表した23年人口動態統計(概数)で分かった。23年は3万8080人だった。欧米などと比べて死者の急増を抑えたが、依然として高齢者や基礎疾患のある人はリスクが高い。今後も流行は繰り返されるとみられ、専門家は注意を呼びかける。
 厚労省は医師の死亡診断書を基に、死因別に死者数を分類している。今回「新型コロナウイルス感染症」とは別に「新型コロナウイルスワクチン」が死因とされた死者数を初集計し、23年は37人、22年は23人で計60人だった。一方、医学的な観点からワクチンと死亡の関連を調べる厚労省の有識者会議がこれまで、接種との因果関係を「否定できない」と評価したのは2人。予防接種健康被害救済制度では、死亡一時金や葬祭料の請求が5月末時点で596件認められている。
 感染症に詳しい埼玉医科大総合医療センターの岡秀昭教授は「高リスク者が重症化を防ぐには定期的にワクチンを打つことが賢明だ」としている。