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保護司殺害疑い 男再逮捕 滋賀県警 強盗事件で観察対象


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 大津市の住宅で5月、保護司のレストラン経営新庄博志さん(60)の遺体が見つかった事件で、滋賀県警は8日、殺人の疑いで近所に住む無職飯塚紘平容疑者(35)=大津市仰木の里=を再逮捕した。容疑者は強盗事件を起こして2019年6月に有罪判決を受け、保護観察中だった。新庄さんが同7月から更生支援を担当していた。
 県警によると「私はやっていませんし、何も答えたくありません」と容疑を否認している。遺体発見後、県警が銃刀法違反の疑いで現行犯逮捕していた。
 新庄さんは06年から保護司として活動。保護司は法相が委嘱する民間人ボランティアで、国は安全対策面で対応を迫られる可能性がある。法務省によると、保護司が保護観察対象者だった人物に殺害される事件は1964年に起き、それ以降は確認されていない。
 滋賀県警によると、新庄さんは5月24日午後6時半ごろ帰宅。同7時から容疑者と自宅で面談する予定で、容疑者が玄関から入る様子が防犯カメラに写っていた。新庄さんは司法解剖の結果、24日夜に死亡したとされていた。凶器は見つかっていない。
 容疑者はコンビニで店員にサバイバルナイフを突き付け現金を奪ったとして、大津地裁から強盗罪で懲役3年、保護観察付き執行猶予5年の有罪判決を受けた。
 逮捕容疑は、5月24日午後7時ごろから26日午後4時ごろまでの間、新庄さんの自宅で、上半身を刃物で複数回突き刺し出血性ショックで死亡させた疑い。

 【おことわり】大津市の保護司殺人事件で再逮捕された飯塚紘平容疑者(35)は、過去にコンビニ強盗事件で保護観察付き有罪判決を受けました。犯罪歴は慎重に取り扱う必要がありますが、保護司と保護観察対象者という関係性を考慮し記事で触れました。