prime

外国人受け入れ積極的に 講師:田村太郎氏(一般財団法人ダイバーシティ研究所代表理事)<琉球フォーラム>


外国人受け入れ積極的に 講師:田村太郎氏(一般財団法人ダイバーシティ研究所代表理事)<琉球フォーラム>  田村 太郎氏
この記事を書いた人 Avatar photo 小浜 早紀子

 会員制の講演会組織「琉球フォーラム」(主宰・普久原均琉球新報社長)の6月例会が12日、那覇市のオリオンホテル那覇で開かれた。一般財団法人ダイバーシティ研究所代表理事の田村太郎氏が登壇し、「持続可能な地域づくりとダイバーシティの推進」をテーマに講演した。

 田村氏は、人口減少と働き方改革が進み、地域では産業を支える人材不足が深刻化しているとし、外国人受け入れの必要性に触れた。2018年7月の閣議決定に伴う入管法改正や政府の受け入れ策の変遷を紹介した。

田村太郎氏の話に耳を傾ける会員ら=12日、那覇市安里のオリオンホテル那覇

 田村氏の調べによると、14年から19年にかけての在留外国人数の増加率は、沖縄県が全国トップの89%という。永住者の国籍と年代、経済状況が多様化する中で、持続可能な地域づくりに向け、外国人を「一時的な安い労働力」と捉えるのではなく、地域や企業にビジネスチャンスを与える存在だという視点の転換を求めた。

 田村氏は、外国人が暮らしやすい地域は、高齢者や女性など誰にとってもいい地域になり得ると強調。「誰かがさらされているリスクに気付くためにも、多文化共生社会の入り口として、外国人の受け入れを積極的に考えてほしい」と語った。

 (小浜早紀子)