【豊見城】第54回旧海軍司令部壕(ごう)慰霊祭が13日、豊見城市の海軍戦没者慰霊之塔で開かれた。県内外の遺族や那覇市立宇栄原小学校6年生ら約150人が参列した。参列者全員で黙とうし、宇栄原小の児童が「月桃」を合唱する中、参列者は献花と焼香で戦没者を追悼した。
慰霊祭の開かれた13日は「沖縄県民斯(か)ク戦ヘリ」の電文を打った沖縄方面根拠地隊司令官の大田実司令官が自決した日。施設を管理する沖縄観光コンベンションビューローの下地芳郎会長は「大田司令官の電文に込められた思いと戦争の実相はこの壕とともに、今を生きる私たちが次世代へと語り継いでいかなければいけない」と追悼を述べた。
大田司令官の孫大田聡さん=広島市=(63)は「二度と戦争や武力で紛争を解決するようなことは起こさないよう、武力に頼らない紛争解決を目指すことが大前提としてあるべきでは」と報道陣に話した。
(田中芳)