激しい雨、冠水相次ぐ 那覇で6月最大94ミリ


激しい雨、冠水相次ぐ 那覇で6月最大94ミリ 冠水した道路で立ち往生した車を押して移動させる人たち=14日午前10時47分、豊見城市の高安(北)交差点付近(ジャン松元撮影)
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 沖縄本島地方では14日、南から流れ込んだ湿った空気が梅雨前線を活性化させ、中南部を中心に非常に激しい雨が観測された。那覇市樋川で1時間当たり94・5ミリ(午前10時半)を記録し、100年ぶりに6月の観測史上最大を更新した。中南部・北部に大雨警報や土砂災害警戒情報が発表された。同日午後6時時点でけが人は確認されていないものの、各地で道路の冠水や浸水などの被害が発生した。本島地方では15日にかけて激しい雨が降る見込みで、沖縄気象台は土砂災害などへの警戒を呼びかけている。

 14日午前には豊見城市、南風原町、糸満市、八重瀬町東風平付近で記録的短時間大雨情報が出された。降り始めの10日午前0時から14日午後4時までの降水量は、南城市糸数で494・0ミリ、那覇市樋川で454・0ミリ、渡嘉敷村渡嘉敷で402・5ミリを観測した。中南部では洪水警報も出された。

 県内各警察署や消防などによると、本島中南部の道路で冠水が発生し、一部では交通規制が敷かれた。冠水にはまる車両も確認されたほか、店舗への浸水で対応に追われる姿も見られた。那覇空港発着便の一部が欠航・遅延した。

 沖縄気象台によると、15日も本島地方では激しい雨が降る見込み。これまでの雨で地盤が緩んでいるところもあることから、土砂災害に厳重に警戒するとともに、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫への警戒が必要だとしている。

(狩俣悠喜、大嶺雅俊)