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二階派裏金 虚偽認める 元会計責任者 「派閥に金残したい」


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 自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件で、二階派の政治資金収支報告書に収支を偽って記載したとして、政治資金規正法違反(虚偽記入)の罪に問われた元会計責任者永井等被告(70)は19日、東京地裁の初公判で起訴内容を認めた。一連の事件で正式裁判が開かれるのは、安倍派会計責任者の松本淳一郎被告(76)=同法違反罪で公判中=に次いで2人目。
 弁護側の被告人質問で、パーティー券収入の一部を計上しなかった理由について「与野党の逆転や党内の覇権争いなどいつ何があるか分からず、なにがしかの金を派閥に残しておくべきだと考えた」と証言した。
 収支報告書への記載について「(所属議員が販売ノルマを超えて売り上げても)ノルマ分だけ記載すればいいと思った」と釈明した。未記載分は「選挙中の交通費や宿泊費」に充てたとし、個人的な消費はなかったと主張した。
 幹部議員には口頭で収支報告書の大まかな内容を報告しただけだったと明らかにした上で「国民の政治不信を招いて申し訳ない」と謝罪した。