鹿児島県警に特別監察　警察庁　職員逮捕続き、再発防止へ

　警察庁は２４日、鹿児島県警に対する特別監察を始めた。県警では４月以降、前生活安全部長本田尚志被告（６０）が国家公務員法（守秘義務）違反の疑いで逮捕、起訴されたほか、３人の現職警察官が逮捕。警察庁は原因究明に向け一連の経緯を確認し、再発防止を図る。
　特別監察は不祥事が相次ぐなど、警察の規律保持のため必要があると判断された際に行われる。警察庁によると、記録が残る２０１１年以降では１２年の愛知県警、１４年の大阪府警と岡山県警に続き４例目。
　警察庁は同日、「厳正な監察を実施していく」とするコメントを出した。
　特別監察の対象は、職務上知り得た個人情報を、退職後に外部に漏らしたとされる本田被告の事件以外に、曽於署巡査長の地方公務員法（守秘義務）違反事件、県警本部公安課課長補佐の警部の不同意わいせつ事件、枕崎署巡査部長の盗撮事件。いずれも起訴され、定年退職した本田被告以外は懲戒処分を受けた。
　枕崎署巡査部長の盗撮事件について、本田被告は野川本部長が隠蔽（いんぺい）を指示したと主張している。