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フィリピン残留2世アカヒジさんの「日本国籍回復を心待ちに」 うるま市の親族ら期待 


フィリピン残留2世アカヒジさんの「日本国籍回復を心待ちに」 うるま市の親族ら期待  フィリピンとつないでオンラインで交流する(前列左から)吉村文男さん、香村幸男さん、香村安紀さん、(後列左から)香村次子さん、當間康之さんと、リーガルサポートセンターの猪俣典弘代表(前列右)=26日、うるま市与那城平安座
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

【平安座島=うるま】太平洋戦争中のフィリピンで反日ゲリラに殺されたうるま市平安座島出身の赤比地勲さんの子で、現在日本国籍回復へ向けて家裁に就籍許可を申し立てている比残留2世のアカヒジ・サムエルさん(81)=比パラワン州=らは26日、うるま市平安座島の親類とオンラインで交流した。勲さんの弟・香村安紀さん(84)らは「サムエルさんの日本国籍の早い回復を心待ちにしている」と期待した。
勲さんは1920年ごろに漁業者として比に移り住み、クレメンティーナさんと結婚して子を育てた。
11月に平安座の親類らがサムエルさんの元を訪ねて勲さんの足跡をたどり、現地の親族の家庭に滞在して交流する予定だ。戦後すぐに亡くなったというクレメンティーナさんの墓参りや、勲さんが亡くなった現場を訪れ線香を上げるという。
サムエルさんの親族捜しから、昨年末の初めての沖縄訪問による親族との対面にかかわってきたフィリピン日系人リーガルサポートセンターの猪俣典弘代表の協力で交流が実現した。比側からはサムエルさんの親族や勲さんの兄・ノボルさんの親族が参加し、平安座の安紀さんや勲さんのおいらと交流した。
安紀さんは「サムエルさーん、覚えてますかねー」と手を振った。サムエルさんは11月の比への来訪を「楽しみに待っています」などと話し、ハーモニカを吹いて聞かせた。 (石井恭子)