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「人質司法」で 国賠償を提訴 五輪汚職、角川被告


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 東京五輪汚職事件で、大会組織委員会元理事側への贈賄罪に問われた出版大手KADOKAWA前会長の角川歴彦(つぐひこ)被告(80)が、否認するほど身柄拘束が長引く「人質司法」によって精神的苦痛を被ったとし、国に2億2千万円の損害賠償を求めて27日に東京地裁に提訴することが分かった。人質司法に対する国賠訴訟は初めてとしている。
 訴状によると、角川被告は2022年9月に逮捕され、10月に起訴されるまで計78時間半の取り調べを受けた。逮捕時に持病があり、心臓の手術が予定されていたほか、弁護士との接見中に失神するなど体調不良が相次いだが、罪証隠滅の恐れなどを理由に勾留が続いた。