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博多女性刺殺 懲役20年 福岡地裁 付きまとい認定


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 福岡市の博多駅前で2023年1月、会社員川野美樹さん=当時(38)=を刺殺したとして、殺人やストーカー規制法(禁止命令)違反などの罪に問われた元交際相手寺内進被告(32)の裁判員裁判で、福岡地裁は28日、付きまといを認め「短絡的で身勝手だ」として懲役20年(求刑懲役30年)の判決を言い渡した。
 判決理由で冨田敦史裁判長は「偶然見つけて声をかけ、思うような返答を得られず、対応に激高して衝動的に殺害に及んだ」と指摘した。一方、計画性は認められず、懲役30年とした検察側の求刑は重過ぎると判断した。
 弁護側は、待ち伏せをしていないとして規制法違反の無罪を主張。冨田裁判長は待ち伏せを「合理的疑いが残る」としたが、約170メートル付きまとったのは未練や怨恨(えんこん)の感情があったとして、同法違反罪の成立を認めた。