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安倍氏銃撃2年 山上被告、「宗教2世」に思い 読書、ガザ攻撃に関心


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 大阪拘置所に勾留中の山上徹也被告(43)は、日々の時間の大半を本や新聞を読むことに費やしている。イスラエルによるパレスチナ自治区ガザへの攻撃に関心があり、理由を「宗教問題が根にあるから」と説明。事件について考え続けているといい、自身と同じ「宗教2世」に社会の注目が集まっていることにも思いを巡らせている。 (3面に関連)
 複数の関係者によると、山上被告のもとには、読破できないほどの本が一般の人らから差し入れとして届いている。食べ物も大量に届き、一時は「もらったものを捨てられない」という理由で全て口にし、少しふっくらした時期もあった。
 弁護人との接見で「現在のような状況を引き起こすとは思っていなかった」「(宗教)2世の人たちにとって良かったのか悪かったのか分からない」と話した山上被告。世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の存在や政治家との関係、宗教2世が注目されると思っていなかった可能性がある。
 3日には奈良地裁で4回目の公判前整理手続きが行われた。山上被告は弁護人の隣に座り、資料を手に真剣な様子で弁護側と検察側のやりとりを聞いた。これまでに何度も出席し、弁護人に対し、その理由を「自分の手続きなので一度見てみないと」と語り、事件についてはこう述べた。「考えない日はないというくらい、考えている」