有料

被告の米兵「私は無罪」 少女誘拐暴行を否認 那覇地裁で初公判 被害の少女、次回証人で出廷 沖縄


被告の米兵「私は無罪」 少女誘拐暴行を否認 那覇地裁で初公判 被害の少女、次回証人で出廷 沖縄 那覇地裁(資料)
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 2023年12月に発生した米兵少女誘拐暴行事件で、わいせつ誘拐、不同意性交の罪で起訴された米空軍兵長の被告(25)=嘉手納基地所属=の初公判が12日、那覇地裁(佐藤哲郎裁判長)で開かれた。被告は起訴事実を否認した。被害少女との性的行為は認めたものの、「同意」があったなどとして犯意を否認した。公判では、8月23日の次回期日で被害少女本人と、少女の母親が証人として出廷することも決まった。 

 被告の初公判には、32席の傍聴席を求めて264人が並んだ。被告は罪状認否で「私は無罪だ」と英語で述べ、起訴事実を否認した。弁護側は、被害少女との間に性的行為があったことは認めたが、少女への年齢確認で「18歳と認識」したと指摘。「性的交渉に先立ち意思確認を行った」などと述べて「無罪」を主張した。

 検察側の冒頭陳述などによると、被告は2021年3月に米空軍に入隊、同年から在沖米空軍嘉手納基地第18航空団に配属された。

 冒頭陳述によると、23年12月24日、「前日に妻と口論をした気晴らし」のために本島内の公園に車で移動。同日午後4時30分ごろ、公園のベンチに座っていた少女に「大丈夫?」などと日本語で声をかけたとされる。

 その後、被告はスマートフォンの翻訳アプリを使用して少女とやりとりし、同午後5時16分ごろ、公園から少女を自宅まで連れ去ったという。自宅で自身の軍服を見せるなどした後、性的暴行に及んだとしている。被告は、少女とのやりとりの中で「軍の特別捜査官」などと名乗るなどしたという。少女は帰宅後、母親に泣きながら被害を訴え、母親が110番通報して事件が発覚したという。

 被告の代理人弁護士は12日夕、那覇市内での本紙取材に「否認事件なので話せない」とだけ述べた。