12日午前3時50分ごろ、松山市緑町1丁目で土砂が崩れ、マンションや住宅に覆いかぶさっていると119番があった。愛媛県や県警によると、木造住宅1棟が倒壊し住人とみられる40代男性、80代女性、90代男性の行方が分からず、逃げ遅れた可能性がある。
市などによると、現場は国の重要文化財の松山城がある山の麓。山の北東側斜面が幅約50メートル、高さ約100メートルにわたって崩れた。松山城天守付近の道路などで複数の亀裂が見つかり、市は土砂崩れの起点になったかどうかなど詳しい状況や原因を調査する。
道路は緊急車両の通行用で、昨年7月の大雨で斜面を支える擁壁が傾いた。当初亀裂はなかったが、今年6月30日~7月1日の大雨で擁壁の傾きが増して地面が下がり、でこぼこが生じて数本の亀裂が見つかった。市はその後、復旧工事を始めて擁壁を約20メートル取り除いた。山肌がむき出しになったため、雨水対策として道路や斜面をブルーシートで覆った。
気象庁によると、同市では10日夜の降り始めから12日午前8時までに平年の7月の1カ月分に相当する213ミリの雨が降った。
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土砂崩れで3人不明 松山城山麓 現場上部、道路に亀裂
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琉球新報朝刊